キャリアコンサルタントは「転職相談をするひと?」ではありません。
キャリアというのは、仕事を軸に、その人の生き方の「さまざまな役割」に関わる広い概念です。
そして、キャリアコンサルタントには、人によって得意分野がわかれています。
(イメージは弁護士さんのような感じでしょうか)

 

学生むけに就活指導をする人もいれば、ハローワークなどで転職相談を受ける人もいますが
仕事上のスキルの相談、上司や部下との人間関係、異動や転勤の悩み、育児との両立、復職の在り方、スキルアップ計画、など、職場のメンターや上司のようなテーマに日々ふれている、わたしのようなタイプもいます。

 

最近、とある企業様で全社員キャリアコンサルティングがスタートしました。
こちらでは初めての試みですが、社長様の思いとしては
・全体的には元気に働いてくれているが、急にメンタル不全が起こる社員があり心配
・業績が伸びていることもあって、慢性的に人手不足
・上司に部下の声を上手く引き出す余裕がないかもしれない という状況があり
それに対して、
・社員がいきいきと働けるようにしたい
・この職場にいると成長できると感じられるようにしたい
というものがあり、一人一人の気持ちを聞いてもらえたら、というご依頼でした。

事前に職場に伺い、数人の方からモニタリングさせていただくと
社長様の思いは理解されているものの、現場にはまた別の課題もあるようで、それをふまえたご提案をさせていただき、全社員コンサルティングがスタートしました。

 

先日第一弾のキャリアコンサルティング面談を行ったのですが
わたしと社員さんとは初対面だったにも関わらず、社員さんから
「今日は聞いてもらえてほんとに嬉しかったです」
「迷っていたことがハラオチしました」
「動き方のヒントを教えてもらえました」
そんな言葉をたくさんいただきました(涙ながらに語ってくれる方も)つまづきの芽は早めに摘み、前進のためにエネルギーを使ってもらえるように支援していきます。

 

部外者だからこそ言いやすいことがあり、
聞く専門家だからこそ、聞けることがあり、
くわえて、
キャリアコンサルティングのスキルや理論的背景が安心のもとになっていて
さらにわたしの場合は
企業単位とは別に、個人の方の多様なご相談にのっていること、職務経験の幅が広いことなども奏功して、幅の広い課題に対応できているかもしれません。

 

企業で、従業員の健康管理のために人間ドックが用意されているように
一人一人の仕事意識の健全度を伸ばすために「セルフキャリアドック制度」ができています。
この制度を利用して、社員のキャリア満足度を高めていくことは
リテンション施策としても、たいへん有効なものだと思われます。

※セルフキャリアドック制度に関する資料

会社に税理士さん、会計士さんがいるように、キャリアコンサルタントを活用いただくこともぜひ、お考えになってみてはいかがでしょうか。