みなさんの思う「上司の役割」ってどんなイメージですか?

仕事のことは何でも知ってる
自分たちが迷ったら正しい方向に導いてくれる
とにかく頼りになる

…みたいな感じですかね。

でも実際には

自分のほうが仕事にくわしい
相談しても応えてくれないか、決められない
頼りない(または怖くて相談できない)

みたいな不満がたくさん聞こえてきます。

上司の側ももちろん不安をたくさん抱えていますよね。

教えるより自分でやったほうが早い
任せたいけど任せられない
(優秀な部下が)勝手にやるので出る幕がない

なんて話もよくあります。

上司は担当レベルの細かいことまで全部掌握している必要があるんでしょうか。それ可能ですか?もしそうなら、社長は会社のすべての仕事を誰よりも知ってて、誰よりも上手くできる人ってことになります。現実的ですか?とても限られた状況でしか考えにくいです。

そもそも社長の役割って、そんなことじゃない。

前置き長いですね(笑)。わたしはね、上司の役割は
1、問いかける
2、見極める
3、決める じゃないかなと思うのです。

1と2は問題を発見すること、部下を育成することにもつながっています。3は説明不要だと思うので1と2を説明しますね。

上司はつねに部下より現場のことに詳しいわけじゃないです。だからって「この仕事はAさんのほうがわかっているから、自分は口出しできない。Aさんにお任せだな。上司として失格だなあ。早く覚えなくては」じゃないです。

でも本来は、上司になるまでにいろんな経験を積み、部下よりも高い視点で仕事を捉えることができるはずです。細かなことはわからなくても部下が言ってくることがらや、相談される事象に対してただ「適切に問う」ことができれば、部下は考えます。思考を促す問いの力は、とてもパワフルです。

 

細かく知らないからこそ見える課題、経験豊富だからこそ見つける「不備や矛盾」、そんなことを一つ一つ問いかけて、部下が考えていくプロセスを伴走していけば、部下にも課題が見えてきたり、もっといいアイデアにつながったり、部下自身がやりたかった根幹が明示されたり(ズレに気がついたり)します。

何より、それにより事業の本質を部下も理解します。それらが重要なのです。

そのうえで部下がいろいろ投げかけてくる答えやアイデアに対して、筋がいいものを見極め背中を押すことも重要なポイントです。

また、部下の経験からポータブルスキルを見極め、仕事の意味づけをすることで、部下自身の動機付けにつながります。

たとえ不慣れな部署に行ったとしても、目先の知識や人脈の多寡にとらわれて部下に遠慮するようなことをするのではなく、落ち着いてこの2つを行っていけば、きっと部下に信頼されます。

だってみなさんも経験がありませんか?「この人に話すと、なぜか考えが整理されてすっきりするし、やる気が出てくる」という人に会ったこと。わたしは30代のころの同僚にそんな人がいました。それが今につながっているのかもしれません。

現実問題、いくら上司だからといって、知識を抱え込み、必死でなんでも知ってるふりをして判断しリードするなんてできるのは、ほんとにその部署たたき上げで上り詰めた人くらいでしょうね。でも、それが逆に作用することもありますよね。「部長が一担当だった時代とは、いろいろ相手の状況も変わってるのになあ」という嘆きも、よくありますよ。

わたしは上司がそういう「全能の神」ポジションを目指すのは違うかなと思っています。
それよりは、今ある自分の強みを活かしつつ、弱みも含めた全人格で部下に向き合うことのほうが、部下の力を引き出せて結果としてよいチームをつくれるのではないかしらね、って。